株式会社 夕緋(釧路市北斗2-24)が生産する、釧路産の苺『さがほのか』を使ったシフォンケーキが、6月末ひそかにデビューしたのをご存じですか?
株式会社 夕緋が運営するいちご農園に併設された、直売所でしか買うことのできない、数量限定の、なかなかレアな商品なんです。
実はこの商品、釧路市内の障害者福祉施設が、製造を担当しています。
苺シフォンケーキ誕生の裏側を探るべく、くしろCOTOライターが、苺シフォンケーキを製造する、就労継続支援事業所・すまいる946を突撃訪問!
すまいる946副施設長の宮田小百合さんが、くしろCOTOライターを優しい笑顔で出迎えてくれました。
(聞き手:おいかわ よしのり)
おいかわ:苺シフォンケーキを製造したきっかけは?
宮田さん:昨年冬、夕緋の三木克敏社長の発案で、シフォンケーキの試作を始めました。もともと夕緋のイチゴ農場で、繁忙期の人手不足を補うため、イチゴ畑の草取りやコケ取りといった畑仕事を、すまいる946の障害を持った利用者さんが作業させてもらっていたんです。
おいかわ:農業と福祉が、意外な所で手を結んでいたんですね!苺シフォンケーキの商品化で、なにか苦労されたことはありますか?
宮田さん:イチゴの風味を出すのに苦労し、何度も試作を重ねました。スタッフや利用者さんで試食し、もっとイチゴ感を出す為に、より甘くした方がよいのでは?という提案があり、甘さを強めてみたりと、試行錯誤しました。夕緋さんの意見も取り入れて、完成品は絶妙な甘さに仕上がっています!
おいかわ:すまいる946には、専属のパティシエのパートさんがいると聞きました。利用者さんは、どんな作業を担当されているのですか?
宮田さん:例えば、材料の小麦粉や砂糖を量ってもらったり、シフォンの生地を混ぜたり、シフォンを焼いてもらったりしました。すまいる946は就労支援の事業所なので、利用者さんが参加できる工程は全て、職員がサポートしながら、なるべく積極的に参加してもらっています。
おいかわ:それはすごい!すまいる946さんは、以前からジャム作りを行っているので、『さがほのか』をジャムにしてシフォンに練りこむのも、既存のノウハウを活用してお手の物なんでしょうね!
宮田さん:はい。ジャムを作る時は、ガスコンロの前にいて、焦げないよう、ずーっと目を離さずにいなければならないので、炎の熱で汗だくになるんです。ジャム作りを、スタッフや利用者さんにお願いすると、たいてい渋い顔をされますね(笑)。
おいかわ:夏場は特に大変でしょうねぇ(笑)。苺シフォンケーキがデビューして、利用者さんたちの反応はいかがですか?
宮田さん:自分たちが製作に携わった商品を、お客様が買ってくれるので、励みになっています。売り上げをお知らせすると、ワーッと歓声が上がるんです。
おいかわ:それはステキなお話ですね。利用者さんの励みになり、シフォンケーキの売り上げが、利用者さんの工賃にも還元されれば、一石二鳥ですよね!今後、シフォンケーキの製造を増やすご予定はあるんですか?
宮田さん:今は、一週間で10個作るのが限界です。もしヒットして、増産のお話が頂ければスゴイですね。夕緋の主役はイチゴそのものなので、シフォンケーキは、あくまでイチゴの活用方法の、バリエーションの一つだと思っています。すまいる946は、手作りのジャムとパウンドケーキが自慢です。苺シフォンケーキを買って、すまいる946を知ってくださったお客様が、今度はすまいる946のジャムやパウンドケーキを手に取ってくださったら、とても嬉しいです。
おいかわ:そうですね。わたしも、今度はすまいる946のパウンドケーキを食べてみたいと思います!では最後に、すまいる946の今後に向けた企画などあれば、教えてください。
宮田さん:コロナ禍で、釧路から観光客の方々の姿が消えてしまったので、観光客の方々が再び釧路を訪れる日に向けて、お土産に手に取ってもらえるクッキーのようなお菓子を、作りたいと考えています。既に試作も始めています。
おいかわ:宮田さん、すまいる946のみなさん、どうもありがとうございました!!
事業所名 | 就労継続支援B型事業所 すまいる946 |
住所 | 釧路市鳥取北9-2-4 |
電話番号 | 0154-65-6108 |
Eメール | Smile946@email.plala.or.jp |
ホームページ | https://withsmile946.com/ |
https://ja-jp.facebook.com/syurou946/ |
※苺シフォンケーキは、株式会社 夕緋・直売所での販売のみとなっております。お問い合わせは、株式会社 夕緋 0154-56-2000 へ。