釧路といえば、数々の海鮮の名産地。 誰もが気軽に立ち寄れる回転寿司屋さんも多いですが、回らない寿司屋さん(個人経営)ならではの魅力……選び抜かれた新鮮なネタ、そして何よりも気さくなご主人との楽しい会話は、他の店では味わえません。
東京や釧路で修業を積んだ店主が、ここ釧路町の曙で開業したのは、遡ること約40年前。当時はまだ、周囲に住宅が数軒まばらに建っているのみだった時代。
今の町並みからは想像がつきませんが、なんでも開業当時は、店先から歩道橋のあたりまで遠く見渡せたので、夏は花火大会の様子を眺めて楽しめたのだそう。
「この場所はいずれ栄えていく」という未来を信じ、この地に店を構えたと話す、店主の佐々木さん。
現在の釧路町(曙地区)には住宅が軒を連ね、商業施設の数も増え、たしかに幾らか賑やかな町になりましたが……全盛期は、共に10軒あまり営業していた個人寿司店も、今では数を減らし、うち3軒ほどしか残っていないのだとか。
店内に飾られた来訪者の写真の数々(中には、食通で有名な芸能人の姿も!)は、お店の歴史の長さを物語っています。
そんな町の変遷を見つめてきた店主が営む、お寿司屋さん。 気になる御品書きは、以下の通り。
御品書き
に ぎ り 「 月 1,700」円 」 「 雪 2,200円 」 「 花 2,700円 」
生ちらし 「 金太ろう 2,000円 」「 桃太ろう 2,500円 」「 浦島太ろう 3,000円 」
巻きもの 「お新香巻・ごぼう巻・かっぱ巻・かんぴょう巻・なっとう巻・玉子巻……一人前【三本】各750円」
「いか納豆巻【三本】850円」「太巻【一本】850円」、「さば巻【三本】1,200円」「鉄火巻【三本」1,500円」
「トロ鉄火、ネギとろ、トロタク 一人前【三本】各2,400円」 「金太楼巻 3,000円」
特に注目なのは、「ちらし寿司」のネーミング。思わず、彼らの名前を呼んで注文してみたくなります。
実のところ、こちらの記事を担当しているライター(私)は、「美味しいお寿司を食べたい!」という一心で来店したものの、回らないお寿司屋さんは人生初。
そんな私が、お寿司の美味しさについて言及するというのは、間違いなく力不足……。
ぜひ、実際に来店していただき、皆さんの舌で、その美味しさをお確かめ頂ければと思います。